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こんにちは、ソムリエ試験一発ストレート合格したソムリエズイさんです
今回は赤ワインの中でも試験的におさえておいた方がいいワインについて
試験的に赤ワインの中でも特殊なワインたちがいます
その中でも、めっちゃいろんなワインたちがいるカオスなイタリアの赤の代表格
ネッビオーロとサンジョベーゼ
このイタリアのワインたちは攻略しておかなければいけません
なぜなら結構な頻度で出題されているからです
直近では
- ネッビオーロー2020年度ワインエキスパートで出題
- サンジョベーゼー2021年度ソムリエで出題
その他、過去にも結構出てます
他に「淡い赤ワイン編」「濃い赤ワイン編」「淡い白ワイン編」「濃い白ワイン編」の記事もありますので、興味のある方はコチラからご覧ください
特殊系赤ワインを理解する
このワインたちは、見た目はどっちかというとルビー系の淡い赤ワインの部類に近い、が、サンジョベーゼに関しては淡いのも濃いのもさまざまある
エレガント系かなぁ、と口に入れた瞬間
え?タンニンつよくないか…
と、ハグキがキシキシになる
※個人的にはフランスのカベルネフランやチリのカルメネールもキシキシ感じたんですが、どちらかといえば基礎ではないので興味のある方はこちらのページの比較ティスティング講座を受けてみるのもいいかもしれません
ネッビオーロ
ネッビオーロの特徴
エレガント系かと思いきや、タンニンと酸味がめっちゃ強い
特にネッビオーロはぶっ飛んで特殊な子です
色調:「んー、淡いエレガント系だなぁ、フチがオレンジだなぁ」香り:「んー、絶対エレガント系だよなぁ」味わい、ときて
ん?飲みやすいけど結構渋みもある?タンニンきつめ?どゆこと!?
となるのがネッビオーロ
※タンニンの感じ方は、お口全体でクチュクチュしたらハグキにキシキシと渇いたような渋みがあるかどうか意識するとわかりやすいです
ただ、試験的にはそれほど渋いのは出ません
出題されるとすれば、「ランゲネッビオーロ」もしくは「ネッビオーロ・ダルバ」などの比較的カジュアルに飲めるネッビオーロでしょう
ぜひ、クチュクチュしてハグキキシキシを感じてみてください
- 試験的に練習するべきネッビオーロ
ネッビオーロ・ダルバ
ランゲ・ネッビオーロ
例えばコチラ
バローロとか高いし練習に意味がないので買わないでくださいね(バルバレスコはありかな)
サンジョベーゼ
サンジョベーゼの特徴
淡い色調から濃い色調まである(ルビーとガーネットの間くらいのものもある)
世界的にスタンダードなのはラズベリー「赤い果実系」のコメント(試験的にはこれに限らない)
タンニンと酸味が強い
サンジョベーゼもイタリアの代表格
安いのから高いのまでさまざまなものがあります
ブルネロ、キアンティなど種類いっぱいで選べない…
てな感じになるかもしれないので練習するべきサンジョベーゼを紹介しますね
- 試験的に練習するべきサンジョベーゼ
(2000円から3000円くらいの)ロッソ・ディ・モンタルチーノかトスカーナ・ロッソ
2000円以上のキアンティ・クラシコ
たとえばコチラ
これくらいの価格帯は練習に一番いいでしょう
ポイントはやっすいキアンティとかは絶対買わないこと
イタリア的ラテン系「テキトー」の洗礼を受けることになる(ま、それも勉強だけど)
だから、2000円以上のキアンティ・クラシコやロッソ・ディ・モンタルチーノなどがおすすめです
カジュアルなサンジョベーゼも基本的な特徴をつかむだけならいいかも知れません
普通に美味しいし
ネッビオーロとサンジョベーゼはイタリア人でも間違う
この2品種は似ています
イタリア人でも間違う、と言われているくらい似ています
2021年度の試験で「サンジョベーゼ」がソムリエ試験に出題されたとき
ルビー、フチがオレンジ、酸味強めだな、飲んでクチュクチュ、あ、ハグキがキシキシ!
これはイタリアの子やろ
と、確信した私は
さんざん迷ったあげく、色調がルビー寄りだったので
「ネッビオーロは常に淡い」
というセオリーに基づき、答えを導き出しました
自身の解答:「ネッビオーロ」
不正解
答えは「サンジョベーゼ」
ま、イタリア人でも間違うからね…
今となっては、ネッビオーロは
フチがオレンジの可能性が非常に高い
という認識が本番でぶっ飛んだのかもしれません
ということで、どうやって攻略していくか
基本的な知識をまとめてみましょう
2種の特徴まとめ
ネッビオーロは常にルビー系だがサンジョベーゼはルビー系からガーネット系まで幅広い色調がある
ワインのフチはどちらもオレンジがかっていることが多い(ネッビオーロは特にオレンジがほとんど)
飲むとキシキシくる強いタンニン、酸味も強い
もう一度いいますが、エレガント系?と見せかけて、「あれ?キシキシきた」ていう局面でこのワインたちを頭にエントリーさせる、ということは重要です
だから赤ワインはお口全体でクチュクチュ、ハグキに集中!てのが必須
攻略法はやっぱり他のワインと一緒です
やっぱり基本にかえってくる
テイスティング試験対策の学習ポイント
学習のポイント
系統が似ているのでコメントも似ている
特殊な赤ワインの特徴と共通コメントを学習する
品種特徴香のコメントより共通コメントを重視する
品種を当てなくてもコメントだけで絶対合格できる
合格を目指すために効率よく学習しましょう
テイスティング対策のポイントおさらい
テイスティング試験対策のポイント
ワインを分類する
品種特徴香はこの試験的に重要ではないことを理解する
各ワインには基本的に共通のコメントが存在することを知る
各ワインの基本的な知識と共通コメントを学習する
コメントシートにとにかく慣れる
ブラインドテイスティング練習の手順も知る
こういうやり方で学習しましょう
ワインを分類する
試験的に白ワインも合わせれば全体に6系統に分類されるのですが今回は赤ワイン その半分 3系統に分類
試験的に濃い赤ワイン | 新世界の赤ワインがほとんど(新世界のカベルネ・ソーヴィニヨン・メルロー・シラーなど) 旧世界ではテンプラニーリョ・ローヌのシラー・濃いサンジョベーゼ |
試験的に淡い赤ワイン (キャンディー香がない) | ピノノワールなど (ガメイも濃いものが多い) |
試験的に淡い赤ワイン (キャンディー香あり) | ガメイ・マスカットベーリーA |
重要なのが赤ワインには例外な品種があります
特殊なワイン
試験的に例外の赤ワイン(特殊系) | ネッビオーロ・一部サンジョヴェーゼなど |
しかも試験に結構な頻度で出たりするからここは攻略しなければいけません
これを「特殊な赤ワイン」とカテゴライズします
品種特徴香は試験的に重要ではないことを理解する
品種特徴香が重要でない理由
各分類したワインのコメントは品種はちがえど似たようなコメントになる
どの品種に転んでも正解になるコメントが存在する
なのに品種特徴香を選択するのはバクチ的選択(その品種でない場合不正解になる)
結論、品種特徴香より同じ系統のワインのコメントを選択することが重要
品種特徴香を選ぶと正解率が下がることを理解する
品種特徴香を選択した結果、以下のような正解率になります
品種特徴香を選択して品種が正解の場合 | 100%正解 |
品種特徴香を選択して品種が不正解の場合 | 100%不正解 |
品種が不正解でも選択したコメントが正解の場合 | 品種問わず正解 |
重要なのは、各ワインの共通コメントを選ぶこと
品種特徴香など変に頭を迷わせるだけ
そんなものは試験初心者には必要なし
この試験においてソムリエ協会も品種をあてるということを重要視していない
(プロの試験は違うけど)
似ている品種はコメントも似ている、を念頭におく
これが重要です
各ワインの基本的な知識と共通コメントを学習する
他のワイン同様、コメントシートの上から順番に、次の項目で解説する共通コメントを念頭におきます
特殊系赤ワインのコメントに徹すれば必ず合格点がとれる
特殊系赤ワインに関しても、共通しているコメントを重点的に理解しましょう
共通コメントをまず覚えましょう
テイスティング用語選択用紙にとにかく慣れよう
ティスティングの練習の際は、とにかく選択用紙に慣れることが大切です
練習の際、何度も何度もコメントを見ていると、コメントをある程度覚えちゃいますよね?
コメントシートに慣れて試験に臨むのと、正しいコメントシートを使わずに臨むのとでは雲泥の差が生まれます
以下に、2023年度のテイスティング用語選択用紙をPDFで用意しましたので、よかったら有効活用してください
ブラインドテイスティング練習の手順を知る
テイスティングの練習には順序があります
いきなりブラインドで練習する方がいます
私もそんな感じでした
でも、それでは実力を伸ばすことは絶対にできない!てさんざん飲んだ後に気づきました
効率よく練習するには以下の手順ですすめるのが王道です
最初にする練習 | 品種をオープンにして練習(研究) |
次にする練習 | なんとなくの特徴が分かったうえで多国籍の同じ品種で練習 |
その次にする練習 | 品種を隠して練習 |
品種を隠して練習するには100均で小瓶を買ってきて瓶底に番号か品種を書いておく、とか
パートナーがいればパートナーに協力してもらって出題してもらう、とかが有効です
練習は必ずテイスティンググラスでしましょう
試験本番で使用されるのは、国際規格(INAO)に準じた「テイスティンググラス」です
正しい規格のグラスに慣れておくのは受験生として大事なことですよね
私の場合、こちらを購入しました
では具体的なコメントを見ていきましょう
ここでは2021年度試験のコメントシートに基づいて進めます
選ぶべきコメント(実践編)
外観
清澄度(1) | 1澄んだ 2深みのある 3やや濁った 4濁った |
輝き(1) | 1輝きのある 2艶のある 3モヤがかかった |
色調(2) |
1紫がかった 2オレンジがかった 3黒みを帯びた 4縁が明るい 5ガーネット/ダークチェリーレッド 6ルビー/ラズベリーレッド 7トパーズ 8マホガニー 9レンガ |
濃淡(1) | 1無色に近い 2明るい 3やや明るい 4やや濃い 5濃い 6非常に濃い |
粘性(1) | 1さらっとした 2やや軽い 3やや強い 4強い |
外観の印象(2) | 1若々しい 2若い状態を抜けた 3軽快な 4成熟度が高い 5濃縮感が強い 6やや熟成した 7熟成した 8酸化熟成のニュアンス 9酸化が進んだ |
※( )は通常の選択指定数
上から順番に解説
清澄度と輝き
選択指定数は通常 1つずつ
清澄度 | 1澄んだ |
輝き | 1輝きのある |
淡い、濃い関係なく、全てのワインはこれ1択
色調
色調(2) | 1紫がかった 2オレンジがかった 3黒みを帯びた 4縁が明るい 5ガーネット/ダークチェリーレッド 6ルビー/ラズベリーレッド 7トパーズ 8マホガニー 9レンガ |
選択指定数は通常 2つ
まず、7から9のトパーズ、マホガニー、レンガ、はこの試験的に除外
でガーネットかルビーか判断してルビー系とふんだ場合以下のようにみていきます
グラスを45度にかたむけてグラデーションをみる
ここは特殊系は注意しなければいけません
淡い赤ワインは下図が基本です
フチが紫がかっているなら | 1紫がかった | 6ルビー/ラズベリーレッド |
フチがオレンジがかっているなら | 2オレンジがかった | 6ルビー/ラズベリーレッド |
だが
特殊系はフチがオレンジで淡いのも濃いのもある
なのでこうなります
フチがオレンジがかっていて淡い赤 | 2オレンジがかった | 6ルビー/ラズベリーレッド |
フチがオレンジがかっていて濃い赤 | 2オレンジがかった | 5ガーネット/ダークチェリーレッド |
やっぱり赤ワインのグラデーションは紫が強いかオレンジが強いか必ずじっくり見た方がいい
ここで特殊系ワインを一応頭にエントリーさせる
濃淡
濃淡(1) | 1無色に近い 2明るい 3やや明るい 4やや濃い 5濃い 6非常に濃い |
選択指定数は通常 1つ
フチがオレンジでルビー系だった場合のテッパンコメントは
2 明るい |
濃い系ではないよな?どっちかというとルビー系で、でも濃いめだなぁとどうしても感じた時だけ
3やや明るい |
つまり、ルビー系で一番濃い時でも「やや明るい」どまり、てことです
ルビー系は濃くても「明るい」を選択
しかし、フチがオレンジで濃い色調(ガーネット系)であった場合
4 やや濃い | 5 濃い |
を選びましょう
このとき「サンジョベーゼ」や「テンプラニーリョ」などが選択肢に入ってきます
粘性
粘性(1) | 1さらっとした 2やや軽い 3やや強い 4強い |
選択指定数は通常 1つ
ルビー系はとりあえず ここはとりあえず 見た目の感じから
2やや軽い | 3やや強い |
のどちらかを選んでおく
粘性は外観より実際に味わってアルコール度数を判断してから最終決定するのが大事
なので飲んでからもう一度ここに戻って正しいか確認します
飲んでから戻ってきてここを確認する!
外観の印象
外観の印象(2) | 1若々しい 2若い状態を抜けた 3軽快な 4成熟度が高い 5濃縮感が強い 6やや熟成した 7熟成した 8酸化熟成のニュアンス 9酸化が進んだ |
選択指定数は通常 2つ
フチが極めて紫がかった場合のみ
1若々しい |
なぜなら熟成期間がそれほど長くはないという証拠だから
フチがちょっとでもオレンジがかっているなら
2若い状態を抜けた |
と
4成熟度が高い |
のコンビがおすすめ
なぜならオレンジがかっているということはそのワインが本格的に熟成を始めた、もしくは熟成している、というサインだから
ちなみに「若い状態を抜けた」ていうのは赤ワインにしかないコメント
これ地味に重要 フチが少しでもオレンジならコレ
ちなみに濃い赤ワインのテッパンコメントは
4成熟度が高い | 5濃縮感が強い |
のコンビです
グラスを傾けてグラデーションをじっくり観察する意味はここにもある
香り
2021年度の選択肢は以下です
第一印象(2) |
1閉じている 2控えめ 3開いている 4チャーミングな 5強い 6華やかな 7濃縮感がある 8深みのある 9複雑な |
|
特徴 |
果実 花 植物 (5) |
1イチゴ 2ラズベリー 3ブルーベリー 4カシス 5ブラックベリー 6ブラックチェリー 7干しプラム 8乾燥イチジク 9バラ 10スミレ 11牡丹 12ゼラニウム 13ピーマン 14メントール 15シダ 16ローリエ 17杉 18針葉樹 19ドライハーブ 20タバコ 21紅茶 22キノコ 23ユーカリ 24スーボア 25トリュフ 26土 27トマト 28黒オリーブ |
香辛料 芳香 化学物質 (3) |
1黒胡椒 2丁子 3シナモン 4ナツメグ 5甘草 6ヴァニラ 7ロースト 8生肉 9乾いた肉 10なめし皮 11動物的なニュアンス 12ゼラニウム 13グリエ 14煙、燻製 15樹脂 16コーヒー 17チョコレート 18ヨード 19ランシオ |
|
香りの印象 (2) |
1若々しい 2嫌気的な 3熟成感が現れている 4酸化熟成の段階にある 5酸化した 6第1アロマが強い 7第2アロマが強い 8ニュートラル 9木樽からのニュアンス |
※( )の選択数はうろ覚え… 植物がはじめて6選びなさい、だったかも…
第一印象
第一印象(2) | 1閉じている 2控えめ 3開いている 4チャーミングな 5強い 6華やかな 7濃縮感がある 8深みのある 9複雑な |
選択指定数は通常 2つ
ここはちょっと難しい
まず
1閉じている |
は試験上選ばない(100%選ばない)
なぜなら基本的に閉じているワインは試験にはでない(赤も白も同じ)からです
赤ワインでまず検討するコメントは
3開いている | 5 強い |
なんか軽くもないし、エレガント系?てな感じがすごくするなら
6華やかな |
もいいでしょう
そこまで上品なニュアンスを醸し出しているなら、「華やかな」は上質なワインに対する褒め言葉のコメントです
特殊系は「8深みのある」も正解になります
4チャーミングな |
は、マスカット・ベーリーAなどカジュアルなニュアンスのワインに使うコメントなので除外
ついでに、「7濃縮感がある」は濃い赤ワインのコメント
果実 花 植物
まず果実と花で5つ選ぶ!と決めちゃいます
果実も花も植物やろ?てなツッコミは忘れてください
果実 花 植物 (5) | 1イチゴ 2ラズベリー 3ブルーベリー 4カシス 5ブラックベリー 6ブラックチェリー 7干しプラム 8乾燥イチジク 9バラ 10スミレ 11牡丹 12ゼラニウム 13ピーマン 14メントール 15シダ 16ローリエ 17杉 18針葉樹 19ドライハーブ 20タバコ21紅茶 22キノコ 23ユーカリ 24スーボア 25トリュフ 26土 27トマト 28黒オリーブ |
オレンジ系赤ワインでの鉄板コメント赤系ベリーから選択する
2ラズベリー | 3ブルーベリー | 4カシス |
10スミレ | 11牡丹 |
サンジョベーゼの世界での基本的なコメントは赤系ベリー
まとめるとこうなります
オレンジ系赤ワインでの果実・花のテッパンコメント
赤系ベリーのテッパンコメントは
お花に関しては、赤ワイン全般に
ここで品種特徴香を選んだらギャンブルしているのと同じ
香辛料 芳香 化学物質
香辛料 芳香 化学物質 (3) | 1黒胡椒 2丁子 3シナモン 4ナツメグ 5甘草 6ヴァニラ 7ロースト 8生肉 9乾いた肉 10なめし皮 11動物的なニュアンス 12ゼラニウム 13グリエ 14煙、燻製 15樹脂 16コーヒー 17チョコレート 18ヨード 19ランシオ |
ここで正解率が高いテッパンコメントが
3シナモン | 4ナツメグ | 5甘草 |
特にシナモン、ナツメグ、はほとんどの赤ワインで絶対選ぶべきコメントです
シナモンナツメグシナモンナツメグシナモンナツメグ、と唱えましょう
香りの印象
香りの印象 (2) | 1若々しい 2嫌気的な 3熟成感が現れている 4酸化熟成の段階にある 5酸化した 6第1アロマが強い 7第2アロマが強い 8ニュートラル 9木樽からのニュアンス |
オレンジ系赤ワインで試験的に選ぶべきなのは
6第1アロマが強い |
あと、もうひとつ選んでもよいコメントが
9木樽からのニュアンス |
赤ワインはだいたい香りも強いですよね
味わい
味わい | アタック | 1軽い 2やや軽い 3やや強い 4強い 5インパクトのある |
甘み(アルコールのボリューム感も含む) |
1ドライ 2ソフトな 3まろやか 4豊かな 5残糖がある |
|
酸味 |
1爽やかな 2堅い 3豊かな 4シャープな 5なめらかな 6生き生きとした 7厳しい 8攻撃的な |
|
タンニン分 | 1収斂性のある 2力強い 3緻密 4サラサラとした 5ヴィロードのような 6シルキーな 7溶け込んだ | |
バランス |
1スマートな 2骨格のしっかりした 3固い 4痩せた、渇いた 5豊満な 6ジューシーな 7力強い 8流れるような 9ふくよかな | |
アルコール |
1軽い 2やや軽め 3中程度 4やや強め 5熱さを感じる | |
余韻 | 1短い 2やや短い 3やや長い 4長い |
味わいをの項目をわかりやすく説明すると
- 酸味とアルコール度数について答えなさい
と問われています
酸味とアルコール度数がわかればすべて解ける
それを理解するために普段から実践しておかなければいけないのは
ワインを飲むときはいつでもアルコール度数を当てるクセをつけておくこと
あ、このワインは〇〇度から〇〇.5度だな…
と0.5%幅であててみる
これを普段から続けてやっていると大体当たってきます
間違っても0.5%幅以内におさまってくる
全ワインでこれ必須の練習
アタック
アタック(1) | 1軽い 2やや軽い 3やや強い 4強い 5インパクトのある |
まず 「5インパクトのある 」は極端なコメントだから除外
アタックは外観から得たヒントを口あたりで確認
例えば、淡いな…と外観でわかったら、なんとなくアルコール度数はそれほど高くないかも、とか予想します
中には淡いけどしっかりした味わいのワインもあるのでそこを以下の基準にあてはめましょう
アルコール度数12%以下 = 1軽い |
アルコール度数12.5% = 2やや軽い |
アルコール度数13% = 3やや強い |
アルコール度数14%以上 = 4強い |
オレンジ系はエレガントな見ためなのにガツンとくるので
3やや強い |
か
4強い |
のどちらか
ちなみに「やや」かどうか迷ったら「やや」の方を選んだほうがベター
なぜなら、どちらも正解の場合が多いからです
見た目の印象を口中で確認しましょう
甘み(アルコールのボリューム感も含む)
甘み(1)(アルコールのボリューム感も含む) | 1ドライ 2ソフトな 3まろやか 4豊かな 5残糖がある |
まず「5残糖がある」は、試験に超甘めのワインはほとんど出題されないから除外しておいた方がいいでしょう
オレンジ系で正解率が高いのは
3まろやか |
ちなみにアルコール度数13.5%以上が 「3 まろやか」
※白ワインのコメントが「1ドライ」とか「2ソフトな」なのでオレンジ系赤ワインは「3まろやか」を選択するのが多い
ちなみにちなみにアタックと甘みのコメントは上下セットになる場合も多いので覚えておきましょう
でも、2021年度ソムリエ試験出題サンジョベーゼのコメントは「1ドライ」1択だった
ドライ1択?納得いかないが出題されたワインがドライと感じたのだろう…
やっぱ納得いかないですけど…
アタックと甘みのコメントは上下セットが多い
酸味
酸味(1) | 1爽やかな 2堅い 3豊かな 4シャープな 5なめらかな 6生き生きとした 7厳しい 8攻撃的な |
まず酸味を感じるのは舌の両端(りょうはし)で、酸味はティスティング時に吐いた後、もしくは飲み込んだ後に一番感じる感覚です
オレンジ系赤ワインは酸味もしっかりあるものが多いので
5なめらかな |
3豊かな |
この2択で検討しましょう
酸味バシバシだな、ってどうしても感じるなら「3豊かな」を選択しましょう
でも
チェックポイント
「5なめらかな」は全ての赤ワインで正解率が高いので迷ったらこちらを選択
赤ワインは「なめらかな」が使い勝手が良いコメントです
タンニン分
タンニン分(1) | 1収斂性のある 2力強い 3緻密 4サラサラとした 5ヴィロードのような 6シルキーな 7溶け込んだ |
試験的にタンニン分は濃淡と比例するということは必ず覚えておきましょう
まず5〜7は基本的に除外
特殊系赤ワインはタンニンガシガシ!なのでテッパンコメントは基本的に以下の2択
1収斂性のある | 2力強い |
あとのコメントはハグキにガシッとくるコメントではないです
オレンジ系のタンニン分は1か2
バランス
バランス(2) | 1スマートな 2骨格のしっかりした 3固い 4痩せた、渇いた 5豊満な 6ジューシーな 7力強い 8流れるような 9ふくよかな |
なんのバランスかというとつまり
酸味とアルコールのバランスのこと
ここも試験的にはセオリーが存在します
オレンジ系赤ワインの場合はこの2択
2骨格のしっかりした | 7力強い |
なぜならびっくりするくらいガシッときて、かつ、度数高めだよなー、ていう印象だから
8流れるような はタンニンがほとんどない場合に選ぶコメントだし
1スマートな はピノやガメイでよく使われるコメントです
ここはセットで覚えましょう
アルコール
アルコール(1) | 1軽め 2やや軽め 3中程度 4やや強め 5熱さを感じる |
ティスティングコメントは基本的に褒め言葉なので、「軽い」は褒め言葉ではないが、マスカット・ベーリーAくらいライトな感じなら
2やや軽め |
中程度かやや強めで迷ったなら
4やや強め |
日頃のアルコール度数当てっこ訓練の成果をここで発揮しましょう
アルコール度数12%以下 = 1軽め |
アルコール度数12.5% = 2やや軽め |
アルコール度数13% = 3やや強め |
練習用ワインは度数を確認して購入しましょう
余韻
余韻(1) | 1短い 2やや短い 3やや長い 4長い |
余韻は「風味」
赤ワインでは「1短い」は除外(褒め言葉でない)
ここも正解率の高いこの2択で検討しましょう
3やや長い |
か
4長い |
迷ったら「やや」の方を選んだ方がベターてことです
ここも一緒で、「長いよなー」ってもしも迷ったら「やや」の方を選択しましょう
「やや」は便利な言い回しです
評価 適正温度 グラス デカンタージュ 収穫年 生産地 主なブドウ品種
2021年度の選択肢はこちら
評価 | 1シンプル、フレッシュ感を楽しむ 2成熟度が高く、豊かな 3濃縮し、力強い 4エレガントで、余韻の長い 5複雑性があり、引き締まった |
適正温度 | 1 10度未満 2 10-13度 3 14-16度 4 17-20度 5 21度以上 |
グラス | 1小ぶり 2中庸 3大ぶり |
収穫年 | 1 2015年 2 2016年 3 2017年 4 2018年 5 2019年 |
デカンタージュ | 1必要なし 2事前(30分前) 3事前(60分前) 4事前(1時間以上前) |
生産地 |
1フランス 2アメリカ 3オーストラリア 4ニュージーランド 5イタリア 6スペイン 7チリ 8アルゼンチン 9日本 |
主なブドウ品種 |
1 Pinot Noir 2 Gamay 3 Syrah(Shiraz) 4 Cabernet Sauvignon 5 Sangiovese 6 Nebbiolo 7 Malbec 8 Tempranillo 9 Muscat Bailey A 10 Merlot |
最後のトリデなので頑張りましょう
※「収穫年」の欄の「年」は実際のコメントシートには表記されていません
評価
評価(1) | 1シンプル、フレッシュ感を楽しむ 2成熟度が高く、豊かな 3濃縮し、力強い 4エレガントで、余韻の長い 5複雑性があり、引き締まった |
試験的にオレンジ系赤ワインで正解率が高いのはこのどちらか
2成熟度が高く、豊かな | 5複雑性があり、引き締まった |
適正温度
適正温度(1) | 1 10度未満 2 10-13度 3 14-16度 4 17-20度 5 21度以上 |
まずオレンジ系に限らず、ガシッとくる赤ワインや濃い赤ワインに関しては
4 17-20度 |
1択
ここは機械的に覚えましょう
グラス
グラス(1) | 1小ぶり 2中庸 3大ぶり |
ここは試験に合格してからこだわりましょう
試験的にオレンジ系赤ワインでも基本的には
2中庸 |
たぶんオレンジ系で間違いないよな、て確信できる人は
3大ぶり |
でもいいけど、中庸にしておいたほうが無難です
普段からグラスを勉強して世界的標準を知っている方、もしくは論述試験対策で供出グラスを深堀りした方はケースバイケースで選択したらいいです
わからなければここは「中庸」
デカンタージュ
デカンタージュ | 1必要なし 2事前(30分前) 3事前(60分前) 4事前(1時間以上前) |
ここは試験的に1択
1必要なし |
収穫年
収穫年 | 1 2015年 2 2016年 3 2017年 4 2018年 5 2019年 |
※「収穫年」の欄の「年」は実際のコメントシートには表記されていません
ここはよくワインを飲んでないと逆に難しいかも…
ざっくりまとめると
特殊系はほぼ旧世界 | 受験する年の3年前くらいが基準 |
要するに
わかりやすいのは、スーパーとかカルディとか行ってヴィンテージみたら、なるほどーてなるかもしれません
白ワインのヴィンテージより熟成年数が加わるのがポイント
アルコール度数と酸味は反比例
最後に、大事なこと
アルコール度数と酸味は反比例
アルコール度数と酸味は反比例の関係
完熟や糖度が高くなったブドウで醸造=アルコール度数が高い=こってり(酸味が弱い)
熟す前のまだ酸味が高めのブドウで醸造=アルコール度数が低い=スッキリ(酸味強い)
↑これ、なんとなく感覚でわかりますよね
これ反比例の関係
白ワインでも赤ワインでもなんでも
全ワインのコメントに共通する最重要事項
これは常に意識して練習しましょう
ソムリエ協会の模範解答で答え合わせしてみよう
以上をふまえて、ソムリエ協会が公開しているテイスティング解答で答え合わせしてみましょう
今回は2021年度ソムリエ試験にて出題のイタリア/サンジョヴェーゼの模範解答に沿ってすすめます
2021年度ソムリエ試験二次試験 テイスティング解答 ③(特殊系赤ワイン イタリア/サンジョベーゼ)
外観
清澄度 | 1 澄んだ |
輝き | 1 輝きのある 2艶のある (複数解答) |
色調 |
2 オレンジがかった 4縁が明るい 6ルビー/ラズベリーレッド (複数解答) |
濃淡 | 2 明るい 3やや明るい (複数解答) |
粘性 |
3 やや強い |
外観の印象 |
2 若い状態を抜けた 4 成熟度が高い(複数解答) |
香り
第一印象 |
3開いている 6華やかな 8深みのある 9複雑な |
|
特徴 |
果実 花 植物 |
2ラズベリー 3ブルーベリー 4カシス 7干しプラム 10スミレ 11牡丹 12ゼラニウム 16ローリエ 19ドライハーブ 20タバコ 21紅茶 26土 27トマト 28黒オリーブ (複数解答) |
香辛料 芳香 化学物質 |
1黒胡椒 3シナモン 5甘草 8生肉 9乾いた肉 10なめし皮 11動物的なニュアンス(複数解答) |
|
香りの印象 |
3熟成感が現れている 6第1アロマが強い (複数解答) |
味わい
味わい | アタック | 3やや強い 4強い (複数解答) |
甘み(アルコールのボリューム感も含む) |
1ドライ |
|
酸味 | 3豊かな 7厳しい (複数解答) | |
タンニン分 | 1収斂性のある 2力強い(複数解答) | |
バランス |
2骨格のしっかりした 7力強い | |
アルコール |
4やや強め | |
余韻 | 3やや長い 4長い (複数解答) |
評価など
評価 | 5複雑性があり、引き締まった |
適正温度 | 4 17-20度 |
グラス | 2中庸 3大ぶり (複数解答) |
デキャンタージュ | 1 必要なし 2事前(30分前) (複数解答) |
収穫年 | 4 2018年 |
生産地 | 5 イタリア |
主なブドウ品種 | 5 Sangiovese |
正解のコメントが多くなった気がするのは時代の流れ?
試験対策として一番重要な心がまえ
ここまできて試験に合格するためのマインドについて感覚的に一番重要かな、と感じたのは
- テッパンコメントを学習して脳に刷り込む
- それをふまえた上で、当日の直感=第一印象もあわせて選ぶ
なぜか
ソムリエ協会のコメントの正解をみてみると
毎年バージョンアップしている
例えば新しいコメントが増えたり、去年まであったコメントが消えたり
過去のデータをフル活用するのは必須ですが、協会のコメントもバージョンアップしているのは事実です
繰り返しますが、対策としてわかりやすい表現でいうなら
テッパンコメントを軸におく で、目の前に出されたワインに対して素直な気持ちで向き合ったコメントをする
感覚としてはこんな感じです
やっぱり実際に学びたい方へ
ここまで記事を書いてきて見直していると、よっぽど集中して読まないと理解できないし実際に目の前で教えてほしい!てな気持ちにもなるでしょう
私はこんな記事を書くくらいタメになりました
特に特殊系赤ワインなどの特徴を知識としてまとめることは非常に重要です
そういう方はワインスクールの2次試験対策講座を受講しましょう
私が実際に受講し、この記事のモトになった講座を紹介しておきます
オレンジ系赤ワインに関しては
ヴィノテラスオンラインワインスクールの二次試験対策講座
比較テイスティング講座のサンジョベーゼとネッビオーロが含まれた講座
で学習できます(通常、6月中旬頃より申し込み開始)
こちらのページでスクールの有効活用法を紹介していますのでぜひご覧ください
健闘を祈ります